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沸く酵母

病後の夏場は、パン種に使う(有機レーズンからとっています)酵母がまったくとれませんでした。
酵母に必要なのは、水と空気とほどよい温度。人の快適さに近い環境です。
パン屋のセンセイに言わせると、私の体調が伝わるそうで、だから「疲れをためたら乳酸が出るでしょ、酵母が起きないよ!」とやかましく言われました。病後ならなおさらか、でも、酵母は「メシの種」であります。かなり心配しました。
9月の後半に入って、少しずつ酵母が起きるようになり、ホッとしています。やっぱり私とつながっているのかな、と不思議な思いでいます。正直、酵母の起こし方は単純なので、あまりいじりようもなく、起きるか起きないかだと思っています。
この写真を見せてパン作りを説明すると、「酵母ってどこにいるの?」と問われ、返すに困りました。
「この泡・・・」というのも不正確です。酵母は目に見えません。泡はビールと同じで、酵母の働きの結果だからです。
風と同じです。モノが飛んだりなびいていると、風は目に見えているように思えます。
時間と同じです。時計の針が動き、数字が進み、朝が来ると「時」は見えているように思えます。
時間がたつと、「泡」は消えてしまいます。泡(炭酸ガス)が最高潮にたっするとビンの蓋が変形するほどになります。それを狙って酵母をしぼるのです。パンの命です。

地ビール、大好き。